またしても強風に見舞われた。その前日、管理人さんに、「明日はこの間よりも強い風が吹くそうですよ」と言われ、ビニールシートで覆うなどの対策をするのも手だと教えられたが、結局、そのままにしておくことにした。
次の日の夜、恐る恐る畑を観察すると、出ていた芽は無事に生き残っていた。飛ばされた芽もあるかもしれないが、見た目には減っていないように思えた。
その後の2、3日で新しい芽がどんどん出てきた。最初の強風で多くの芽が飛ばされ、寂しくなっていた畑に賑やかさが戻ってきた。種が芽を出すタイミングというのは不思議なものである。同じ種類の種は、同じ時に芽を出しやすいが、全部一気に出てくるわけではない。最初のタイミングにいくつか芽を出し、また別のタイミングを見計らって出てくる。早く出てこないかな、少ししか芽を出さないけど大丈夫かな、などと、勝手な心配をしてしまいがちだが、種に任せておけばいいのである。いいというよりも、そうするしかないし、種よりも人間に正しいタイミングをわかりっこない。芽が飛ばされると悲しくなり、心配になるが、それも人間の感情と勝手な判断によるもので、何がいいのか悪いのかわからない。とにかくなるべく手を加えず、自然の成り行きを観察していきたい。