2012/07/25

今日の畑

散髪前の様子
豆は並ぶと腰より高くなった
今、畑はいろいろな種類の大豆に覆われている。おばけ小松菜の次は、おばけ大豆たちだ。こんなに大きくなるとは思いもしなかった。豆が膨らんできたので、ぼちぼち収穫もできる。品種は食べてみてもよくわからないが、違う品種をまぜくちゃに植えたので、播種時期をずらさなくても、収穫期がずれてくれて助かっている。

ミニトマトも背を伸ばし始めた。倒れ気味の苗を見つけてよく観察してみると、根もとから5センチほどの範囲で、茎から土に向かって根が伸びていて、なんともたくましい姿だった。直立しているものも、今のところ支柱は必要としていないようだった。

この間発見した自然生えトマトは、草刈り機の犠牲になり、無残な姿になっていた。前回見に行ったときに、3つまだ青い実ができていて、野生の力あふれるトマトはどんな味がするのか、収穫を楽しみにしていたのでとても悲しかった。空きスペースの草刈りを機械でやったらしいのだが、春に植えた花、自然生え赤シソ、こぼれた種で発芽した人参の幼苗、いろいろなものが犠牲になっていた。自然生えトマトの位置は会社側に伝える機会がなかったから仕方がないと言えば仕方がないのだが、どの場所にどの花を植えたかは報告していたので、いくら花が終わって草姿になったとは言え、切り刻まれていて残念に思った。

速くできる道具ほど、観察が足りなくなる。自分たちの区画で、大きくなりすぎた雑草を刈るときは、たいていハサミを使っている。背がかなり伸びた夏草を、ハサミでちょきちょき散髪をして、野菜の根もとに敷いた。これだけ大きくしてから刈ったのでかなりのボリュームだった。たっぷりの養分を土に還してくれるに違いない。

ジャガイモの収穫

近所の畑から約2週間遅れでジャガイモを収穫した。植えた5個のうち、3つが無事に成長した。茹でてみると、農林1号、きたあかり、さやあかねと全部違う種類で、いずれも自然栽培の食用 芋を種芋にしたものだった。成長しなかった2つはどちらもホームセンターで売っていたF1の種芋で、1つは土の中で腐っているのが出てきて怖かった。

植え付けの2週間ほど前に、米ぬかと腐葉土を畑の土と混ぜて保温し、約1カ月間熟成させた以外は、まったく肥料をやらなかった。植え付けのときに、鶏糞か、油カス+草木灰をと施肥するようにとアドバイスをもらったが、なるべく無肥料に近い状態にしたかったので、何もやらなかった。中耕も土寄せもせず、草も抜かなかった。

掘りたてを茹でてオレガノと
掘り出した芋の肌はつるつるときれいなものだった。きたあかりには2割くらいガサガサの肌のものもあったが、亀の子たわしでゴシゴシ洗えばきれいに取れて、皮ごと食べても舌触りに問題はなかった(我が家では、無農薬・無化学肥料の野菜は皮ごと食べる)。芽かきもしなかったのに、大きないもが出てきた。一番大きいもので、手からはみ出るくらいの大きさだった。

丸ごと茹でて食べてみると、きたあかりは栗のような味だった。農林1号とさやあかねは、あっさりとしながらもほくほくとしてコクがあり、塩もかけずに食べられるほどだった。

できるだけ何もしないのが一番いいということを、ジャガイモも教えてくれた。

2012/07/01

草に負けるという現象

日陰を作っている夏草を刈って、野菜の根もとに敷いていると、枯れかけたルッコラが出てきた。葉先は茶色くなってチリチリになり、ちぎれている。ちぎれてジグソーパズルのピースの凹みのようになっている部分に、イネ科の雑草がはまっていて、ルッコラが雑草に突き破られたかのように見えた。ルッコラの根もとはまだ緑だが、根もとから離れるほどに黄色くなっている。これが草に負けるという状態のことかと思った。

しかし、よく見てみると、枯れかけていたルッコラは完全に日陰になっていた。同じ草に囲まれているルッコラで、少しでも日が当たっていたものは、15センチくらいの長さに成長している。雑草に養分を奪われたのではなく、日が当たらなかったために光合成できなかった葉が壊死していったのだと思った。また復活するような気がして、草を刈って日が当たるようにしておいた。野菜の芽は幼くて小さいうちは特に、草で日が遮られないようにしなければならないと思った。

6月の中旬は"害虫"の産卵時期ときいたことがある。この時期に肥料をまくと、虫の産卵場所になってしまうという。昨日の夕方、暗くなってくると、大きな虫がたくさんやってきて、ぶんぶん飛び回っていた。支柱などの高い場所に止まるようで、立ち上がったら背中と首の間に止まられて、飛び上がった。隣の畑の支柱に止まっているのを見ると、丸い身体で全身黒く光っていた。クワガタのような足が6本あって、一番後ろの足を上げ下げしている。クワガタよりももっと厚みのある身体をしていた。近所の区画の方が、これはカナブンですね、と教えてくれた。おしりに白い三日月型のものが見えるのがメスだそうだ。隣の畑の支柱では3組ほどが交尾を始めた。鶏糞のようなくさい臭いがしたので、もしかしたら肥料をやったのかもしれない。

カナブンという虫を間近で見たのは初めてだった。幼虫は野菜の根を食べると聞いたことがある。頭の上をぶんぶん飛び回られたり、背中に止まられたりするのは勘弁してほしいが、動きが鈍くさくてマヌケなところに愛嬌を感じた。うちの畑ではまだ夏野菜が小さいので支柱がなく、カナブンが止まるようなところはなかった。ねこじゃらしに止まっては、カナブンの身体の重みでねこじゃらしが垂れ下がり、振り落とされる。そのたびに地面でじたばたしてどうにか起き上がって飛んでいく。コリもせず、また雑草に止まって落ちてはジタバタを繰り返していた。

摘んでもすぐに芽を吹き返す春菊
雑草に囲まれているが元気だ

バッタさん
かわいい顔をしていた

待望のレモンバーム
3月に種を播いたものがやっと出た

ミニトマト

バジルとミニトマト
奥には豆とコールラビ

どうにか日を浴びようと
茎をくねらせながら伸びているミニトマト

このカメムシは今日は7匹くらい見かけた
アカブチヒゲカメムシというらしい
枯れた葉っぱに1匹いて、
残りは春菊の枯れかけた花にくっついていた

シャクトリムシみたいな動きをする白い虫
最初は豆の茎だと思った
今日は2匹見かけた

新しいお客さん
恥ずかしがり屋なのか
カメラを向けると背中を向けるので
撮るのが難しかった

コウロギ?
まだ小さかった
この子たちも増えてきた

左はクモ
クモが増えてきて
草の上をかきわけるとカサカサいった
逃げていく音のようだ
右に写っているのはカタツムリの小さいのみたいだが
よくわからない
4-5匹見かけた



2012/06/30

ナガメという虫

台風で倒された背高菜っ葉たちを刈り倒した直後、急に環境が変わったせいか、テントウムシがぐんと減った。ニジュウヤホシテントウも見かけなくなった。代わりに急に増えたのがナガメという虫だった


野菜を食べる虫で、一種類がここまで大量に現れたのは初めてで、ちょっと心配している。ナガメは、カメムシの仲間で、アブラナ科の菜っ葉の汁を吸うので、「菜」の「カメ」虫で「ナガメ」と呼ばれている。

種用に置いておいた小松菜とべか菜に集中していて、食べないから良いかと思っていたのだが、豆類の葉も吸い出して心配になってきた。一掃したい気持ちになっているのだが、M氏に相談すると、ナガメくんも生きているんだから、取ってしまうのはかわいそうだと言う。豆も葉っぱは我々が食べる部分ではないので放任することにした。

1週間、10日、と時間の経過に伴って、徐々に減ってきたような気がする。同時にクモが増えてきたので、クモが食べているのかもしれない。野菜を食べる虫を人間が取ってしまわなければ、その分天敵の食べるものが残って、天敵もやってくるということなのだろうか。

**ご注意**
今日は虫の写真が出てくるので、苦手な方は下まで見ないようにしてください。

※以下に畑で見つけた写真も掲載しますが、まだちょっと怖いので小さめの写真です。もっと大きな写真で調べたい方で、虫の写真が平気な方はこちらをどうぞ。
■カメムシ写真館
http://onjun.fc2web.com/bug-photo.html
いろいろな種類のカメムシの写真が、卵・幼虫・成虫それぞれ載っています。
(私は心臓が痛くなりました。慣れてくるのだろうか・・・。)

2012/06/28

初のたね取り

6月19日の台風で、種取り用に残しておいた背高菜っ葉たちが倒れてしまった。日陰になってしまい、ほかの作物の成長を妨げてしまいそうだったので、立っているものだけ残して、あとは刈ってしまった。この畑で育ったものは、なるべくこの畑に還す、という方針にもとづいて、種の鞘ができていたものは刻んで畑にばらまいてあった。

今ごろになって気づいたのだが、刻んでばらまいた種鞘からこぼれ落ちた種が発芽していた。しかもあちこちで。命の循環を目の当たりにして感動した。

真ん中の双葉が発芽したもの
そのすぐ上にあるのが種鞘
赤茶のつぶつぶが種

ちょっと日陰になっているところにも3つ発芽していた
ただばらまいた種鞘なので
例のごとく、何の菜っ葉かわからない

真ん中よりやや左にある双葉が野菜

まだ熟成が済んでいないと思っていたのだが、充分に発芽する能力ができていたとわかったので、種をとっておくことにした。ばらまいてあった種鞘を拾い集めて、家で種をとった。ハサミで鞘を茎から切り離し、魚を3枚におろすように爪で鞘を割る。透明の薄いプレパラートのような膜を真ん中に挟んで、鞘が合わさっていて、表面にびっしり種が入っていた。未熟過ぎるもの(触ると水分が感じられる)はまだ種が緑色だった。すっかり乾いたものは、赤茶色から焦げ茶色だった。

とれた種
買ったときより多い
まさに一粒万倍

種をとった後の鞘

2012/06/26

夏の草

畑の雑草はすっかり夏の草に変わった模様。背の高いイネ科の雑草が多く見られるようになった。シロザ(アカザ?)は夏になっても元気でにょきにょき生えている。150センチくらいになるらしいので、ササゲの支柱代わりにしようかと企んでいる。

粘土団子で種をまいたため、野菜の芽はあちこちでまぜくちゃに混在。小さいうちは雑草なのか、野菜なのかよくわからず、日がよくあたるようにと雑草を刈るつもりが、誤って野菜をちぎってしまうことがある。特に、イネ科の雑草とトウモロコシはまだ区別がつかず、トウモロコシかと期待して刈れない。ピーマンかトウガラシだと思っていた芽が、実は「イヌホウズキ」というナス科の雑草だったことが最近になってわかった。

雑草を調べていたら、便利なサイトを発見。
植物図鑑・撮れたてドットコム」
http://www.plantsindex.com/plantsindex/demo_html/demo_db/index.htm
花の色や季節、草丈などといった特徴で雑草の名前が調べられる。

このサイトも季節ごとに写真の一覧が見られて、探しやすい。
「季節の花 300」
http://www.hana300.com/aazasso.html

ずっとピーマンだと思っていた雑草
こんなところに種まいたっけ?と思ったら、
やっぱり雑草だった
「イヌホウズキ」というらしい
有毒で食べられないが、生薬としての利用
熟した実はあせもに効くと「大和本草」に書いてある
イヌホウズキ横から 
ナス科なのでニジュウヤホシテントウなど
ナス科が好物の虫のおとりになってくれているよう
イヌホウズキの花
ジャガイモの花のミニチュアみたい
かわいくてすっかり好きになってしまった

これは「はきだめぎく」と言うそう
かわいい花なのに 気の毒な名前 ・・・
花が咲かない頃、シソ科の葉っぱにそっくり
レモンバームか青じそだと思って
葉っぱをこすって嗅いでみても
草のにおいしかしない
りっぱな穂
「ねこじゃらし」こと「エノコログサ」

メヒシバ? 葉の付け根の赤紫がきれい
  
ヤブガラシと言うらしい
つる性ですさまじい成長ぶりを見せる
西の共同スペースに植えた花の上にも
覆いかぶさるように伸びていて
刈っても刈ってもすぐに覆われてしまう
若い芽はアク抜きすると食べられるらしい
生薬にもなるんだとか
漢名「ウレンボ 

ツユクサ
これも煎じて生薬として利用されているよう
花がきれいなので楽しみ

今日の畑

今日の畑 遠景
少しだけ気分転換のつもりが、今日もついつい長居をしてしまった。3時すぎに家を出て、5時半のチャイムが聞こえてあわてて帰った。

何をしているわけでもない。ただ畑にしゃがんでぼんやり畑を眺める。目の前で虫がそれぞれのペースで活動をしている。野菜や草が風にそよいだり、虫が跳ねた拍子に飛び上がったりする。目の前に広がるのは調和のとれた世界そのもので、見ているだけで平和な気持ちになる。自然農がもたらす恩恵は食べ物だけではないものだとしみじみ思う。


ぼんやりと見ていると、普段気が付かなかったことが目に飛び込んでくる。こぼれ種から発芽した芽、クモの巣の美しさ、虫どうしの戦い、アリのたくましさ、意外な場所で実っていた大きな豆。気づいていないことはもっとたくさんあるのだろう。人間の頭で把握できることは限られている。自然の営みをぼんやりと眺める。ただそれだけでいい。わずかに知ったことをもとに手を加えるよりも、自然に任せるのが一番いい。ぼんやり眺めていて、やっぱりそれが真実なんだ、と思った。


エダマメがふくらんできた

ミニトマト
背の伸びはゆっくりだが
まずは茎が太くなってきている気がする

モロヘイヤの芽

大葉はあちこちで出てきた

粘土団子から密集して共育ち中

コールラビ、ゴボウ、人参、バジル、モロヘイヤ

バジルがかわいい

奥のほうで発見
結構日陰だったのに
日向と変わらぬ成長ぶりでびっくり

イヌホウズキとよく間違うのだけれど・・・
これは粘土団子から出ているので
たぶんピーマンかトウガラシかな?

ルッコラ
草の中でもぐんぐん大きく

こっちでもモロヘイヤ
結構大きくなるらしいのだけど
こんなにあって大丈夫かな

3月に播いた人参

このまえ雑草と間違えてちぎってしまった人参
もうダメかと思っていたのに新しい葉が出ていた

株間ゼロの大根
このあとどうやて大きくなるのだろう・・
M氏は強いほうが相手を突き抜くと予想
私は間引きをしたいのだけれど

台風で倒れた菜っ葉の茎を切ったもの
摘んでも摘んでも新芽が吹く
これが柔らかくておいしい

農園の共同区画で赤紫蘇を発見
たぶん近所の畑から種が飛んできたのだと思う

絵に描いたような
粘土団子からの発芽

なぜか赤土がばら撒かれたようになっていた
南西の区画の西端
アリの活動の結果かな?

見つけ残していた豆さんたち






2012/06/20

6月19日の台風&自然生えトマト発見

例年より早い台風の到来で、昨夜は家が揺れる程の雨風だった。夏野菜はまだ小さいが、豆類と種取り用の菜っ葉は背が高いので心配した。

朝一番に見に行ってみると、農園がひどい状態になっていた。入り口の扉が吹き飛ばされている。あちこちの畑で、夏野菜が支柱ごとなぎ倒されている。トウモロコシもほぼ全部寝ている。
おばけ小松菜がぐったり
台風にはかなわなかったみたい

おとなりさんのきゅうりがバッタリ

種用の小松菜が風にかき回された様子
ひげ根がきれいになくなって主根だけ
三角錐になって残っていた

まだ小さいので夏野菜はみんな無事

人参も無事

おとなりさんのトマトもバッタリ
うちの春菊の花もぐったり

倒れたきゅうり

管理人さんたちのトウモロコシ
かわいそう
私たちの畑は、種用の春菊や小松菜がぐちゃぐちゃに倒れていた。もったいないけれど、まだ小さい夏野菜の芽に光と風が当たらないのは困るので、倒れたものはカットすることにした。鞘ごと倒しておいても自然生えすると本で読んだので、一部は畑の上にばらまいた。残りを農園の隅の残渣置き場に持っていくと、その横に、自然生えトマトを発見。支柱なしで段差を這うように伸びている。土に触れている茎からは根っこが出てきていた。トマトの本来の姿を学ばせられた。


自然生えトマト